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zoom RSS 会報記事 オレゴンから 「京都漱石の會」茶席によせて  海野めぐみ

<<   作成日時 : 2009/12/10 21:40   >>

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 オレゴンから 「京都漱石の會」茶席によせて  海野めぐみ

 「京都漱石の會」第一回例会のお茶席で、お点前をさせていただきました。
 私の住むオレゴン州ユージーン市は、漱石ゆかりの土地です。漱石のお孫さんに当たるマクレイン陽子先生は、長年この街にお住みになり、私の夫の勤めるオレゴン大学の名誉教授でいらっしゃいます。インターネットを通して丹治先生とのご縁をいただき、そこにマクレイン先生とのご縁が重なり、このたびの会で二つのご縁の環が繋がったようです。
 懇親会の会場は、美しい日本庭園に面した広間を三部屋カギ型に開け放ったお茶席で、カギになった内側に点前座は設けてありました。うららかな陽の注ぐお庭からの反射で広間は柔らかな光に満ちていました。底冷えの京都の陰気な茶室に閉口したという漱石も、このような場所であればお気に召したと思います。
 句碑前での漱石追悼法要のあと都踊りをご覧になったお客様が到着されますと、お抹茶を美味しく召し上がっていただくために、まずは椿先生のお心入れの一保堂のほうじ茶と三友居のお弁当をお出しして、一息入れていただきます。五十名ものお客様がお座りになった広間には、京都漱石の會の発足に寄せるお客様たちの高揚感が満ち溢れているようでした。椿先生から私にお点前をするよう仰せつかり緊張しつゝ夢中で努めたように思います。
 お点前は「和敬点」といって、箱の中に道具がすべて収まる野点式のもの。お茶碗を二椀使い道具の拝見がない、非常に合理的な点前です。裏千家十四代淡々斎が考案されたので、漱石の時代にはなかったものですが、茶人の勿体ぶったさまをさんざん茶化した漱石ですから、こういうあっさりとした点前がいかにもふさわしい気がしました。
 きっと漱石もあの世から、自作の牡丹の画賛「牡丹剪って一草亭を待つ日かな」の軸を眺め、「我が牡丹の絵、和敬といふ点前、共にことさらに勿体をつけぬところがよい」などと、笑ってくださったのではないでしょうか。
 美味しいお茶ですね、と云ってくださる声も聞こえて、水屋の方々と一緒に元気をいただいたような忘れがたい一日でした。

   (アメリカ・オレゴン在住)

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虞美人草 「京都漱石の會」会報 《第2号》 p.13-14 より



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